千葉 陽子の最近のブログ記事

教員エッセイ:私の病

 私が今日までの人生を通じて、唯一尊敬する大学時代のバドミントン部の恩師からは「常に自分を磨いておきなさい。そうすれば必要とされる時に必ず力を出せるから。」と言われていたのにもかかわらず、磨く時間さえなかなか作らないできてしまった。

 昨日まで30代と思っていたら、いつの間にか50代、今日元旦だと思っていたら、明日は大晦日、そんな時間の過ごし方をしている私は、忙しすぎるのではなく時間の使い方が全く下手なのだ。

 前世が沖縄の「ユタ(霊能者)」の私(?)は「テーゲー(いい加減)主義」が身に憑いて●●●いるのかもしれない。 沖縄にはアメリカから返還される前から訪れていたのだが、困ったことに、ここ10年位前から風土病の一つである「沖縄病」に感染してしまった。沖縄の事象の全てに感染源があるため、根治し難く合併症を引き起こしている。発熱症状は一切ないのだが、沖縄を訪れると劇的なほど体調や気分が良くなるという自覚症状がある。こんな原因不明の病になるとは・・・。

 そして現在、「沖縄病」は「劇症沖縄病」へと症状が進んでいる患者も多いとか・・・。

 因みに、1998年4月、厚生省(現厚生労働省)保健医療局が、全国から公募した60歳の男女32人を対象にして一週間と二週間の日程のグループに分けて那覇市と恩納村に滞在してもらい、沖縄の自然や文化に触れながら地域住民との交流を重ねるなどの体験型中心のプログラムを実施した結果、ウイルスに抵抗するリンパ球―T細胞数が同プログラムに参加しなかった人より顕著に増え、さらにリンパ球の増殖能力も高まったという驚くべき医学的調査結果を検証して発表している。

 バドミントン部の教え子たちも、一年おきに自然体験プログラムのため一緒に訪沖している。

 沖縄の自然・文化・ひと、そして観光コースにはない「真の沖縄」を自分の目でしっかりと観た学生たちは、日頃見せたことのないトビキリの笑顔で沖縄を体験してくれた。

 だが、彼らから未だに感染の報告はない。どうも潜伏期間のようである。

 そして、私の「沖縄病」は本当の心の豊かさが身についた時に根治するのかもしれない。

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沖縄の思いやりの言葉「チムグリサ」:
「チム」は「肝」、「グリサ」は「苦しさ」を意味し、「痛い思いをしている人と同じ痛みを感じ取り、自分の心も苦しいこと」を表す。本土では「可哀想」というが、可哀想は自分が一段優位に立って相手を慰めることであり、「チムグリサ」は相手と自分が同じ立場に立ってその痛みを分け合うこと。
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千葉 陽子

(2006/3/1掲載)