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 震災後、復興に尽力した本学緑川浩司理事長が、お世話になった姉妹校を訪問いたしました。今回は、理事長就任後初めての海外姉妹校訪問であります。image.jpeg 成均館大学校600周年記念棟にある本部にて、本学緑川浩司理事長と成均館大学校李基東大学院長との記念撮影

 

 

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image5.jpeg 朝鮮王朝時の成均館博士を務めた実学思想家、『牧民心書』の著者、水原華城の設計者、挙重機の発明家である茶山丁若鏞(1762~1836)先生の生家跡を見学しました。

 

 

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この度、私達昌平黌が設立いたしました学術出版会である昌平黌出版会より、記念すべき第一冊である『いわきから問う 東日本大震災』が刊行されました。


 

東日本大震災が福島県浜通りに残した多くの課題への一つの応答として、私たちは「昌平黌出版会」を設立いたしました。

その一冊目の刊行物として、「フクシマ」で起こった出来事が私達に何を投げかけているのかを明らかにし、そしてそれに応えようと試みるのが本書です。

 

本書には、東洋思想研究所が中心となって行ってきた、東日本大震災とそこからの復興を論じる講演会・シンポジウムなどを核とした、多くの論考が収録されております。

 

全国の書店で入手することが可能ですので、ぜひ手に取ってご覧になっていただければと切に願う次第です。

 

 

 

以下に、本書の内容を要約している序文を再録いたします。

 

はじめに

  

福島県いわき市に本拠をおく学校法人昌平黌(以下、本学)は、明治三六年、田邊新之助によって開学され今年で一一〇周年を迎えます。この間、平成二三年の東日本大震災を乗りこえ、福島県浜通りの知の拠点として儒学の精神を柱に、学問の研鑽に努めてまいりました。

この成果は、これまでにも『3・11からの挑戦』(財界21)、東日本国際大学東洋思想研究所・儒学文化研究所紀要『研究 東洋』というかたちで具体的な成果を生み、幸いにも幅広いご支持を得ることができました。国内外と問わず、広く学問の成果を取りこみ、発信してきた本学の成果が一定の評価を得たものと自負しております。

しかし震災は、福島県浜通りに未だに多くの解決すべき課題を残して行きました。知の拠点としてできることはまだまだある、またなすべき使命を帯びているという思いを、われわれは日々痛感してまいりました。そこで今回、本学としてできることは何かと問い、ここに昌平黌出版会を発足する運びとなりました。その記念すべき第一冊として刊行されるのが、この『いわきから問う 東日本大震災――フクシマの復興と日本の将来』です。

震災以降、多くの先生方に講演をしていただき、またご意見を寄稿していただいた。その成果を一冊にまとめ、被災地から積極的に問題提起をしようと試みた成果が、本書です。まず吉岡斉先生には「脱原子力発電への道年」をご寄稿いただきました。ご専門の立場からきわめて具体的に原子力発電のかかえる問題点を指摘していただいた作品です。次に中島岳志先生には、震災から一年後の三月一〇日に本学で基調講演をしてきただき、地元で生きる人々の土地への愛着の重要性を教えられる機会となりました。次に、木村政昭先生の論考も「「巨大地震はなぜ予測されなかったか?」という題で本学交誼会で講演をお願いしたものをもとにした原稿です。木村先生もまたご自身のご専門の立場から、今回の巨大地震の予知は可能だったのではないと言う問題提起をしていただきました。

松本健一先生には、本学文化祭での講演をお願いし、震災のもつ文明史的な意味を問い直す視野の広いお話をいただきました。つづく末木文美士先生の「災害と思想」に関する原稿と共に、両先生方には、震災の問題を人間と自然、ふるさと、そして宗教など人間の根本問題にまで深く掘り下げた論文をここに掲載させていただくことができました。そして最後に、本学東洋思想研究所所長・松岡幹夫先生による「宗教と震災復興」を掲載しています。震災の問題は、実害にくわえて心の問題にも眼をむける必要があります。その時、宗教はどういう役割を果たせるかを問いかけてくる文章です。

パネリストの先生方を含む、以上10人の先生方による寄稿と講演集をまとめることができたことは存外の喜びであります。震災を自然科学の立場から、人間の心の復興をめぐる問題にいたるまで幅広く考えるための格好の問題提起が、この本書にはあると確信しています。私たちが今、改めて東日本大震災とは何だったのかを問い直すための一助になれば幸いです。

 

東日本国際大学学長

いわき短期大学学長

田久昌次郎

「震災から一年」シンポジウムを開催します

東日本大震災から1年となる3月10日、東日本国際大学主催の学術シンポジウム「震災から一年」を開催いたします。

シンポジウムでは、テレビにも出演されている中島岳志北海道大学院准教授が基調講演を行うほか、パネルディスカッションには福島県双葉郡富岡町の遠藤勝也町長にご登壇いただきます。

高校生や大学生にもわかりやすいシンポジウムですので、皆様のご来場をお待ちしております。


-無料送迎バスのご案内-

いわき駅前から会場(東日本国際大学附属昌平中学・高等学校体育館)まで無料送迎バスを運行いたします。

・いわき駅前交番前 ~ 会場   13:15  13:30

・会場 ~ いわき駅前  16:50~

バスご利用の方は電話でお申し込みください。  

お申し込み電話番号 0246-35-0415


シンポジウム開催趣旨

昨年3月11日、私たちは未曽有の大震災を経験いたしました。今日「東日本大震災」と呼ばれるこの大災害で、福島県はいわゆる「三重苦」を強いられ、現在に至っております。まず第一が地震と津波による地震被害、第二が福島第一原子力発電所の損壊による放射能災害、そして最後に原発による風評被害がそれにあたります。
すでにご高承のように、福島県、なかでも原子力発電所を抱える浜通りは、震災から一年近くを経過した現在においてもなお、震災のもたらした困難に直面し続けております。テレビ等で日々報道される放射能値や除染をめぐる各自治体の混乱などは、原発問題が短期間で終結する問題ではないことを如実に物語っております。 
これらの引き続く困難は、浜通り地域の将来、国家の原子力政策、ひいては原子力と人間はどのように共生していくべきなのかといった、文明論的な問題を私たちに突きつけています。すなわち、この度の東日本大震災にともなう原子力発電所の問題は、一原子力発電所や東京電力の問題を超えて、「地域社会と原子力はどのようなかたちで向き合っていくべきなのか」「私たち人間は、今後どのような生き方を選択して行くべきなのか」という、文明論的な射程をもった問題を私たちに喚起しているのではないでしょうか。
将来にまで持ちこされる原発問題を、深く考えることは、現在を生きる我々福島の人間、そして日本人に課せられた重大な責務の一つであると考えます。
つきましては、このたび≪東日本国際大学学術シンポジウム≫として、シンポジウム「震災から一年 フクシマの復興と日本の将来」を開催いたします。「フクシマ」というカタカナ名の副題には、今回の問題を広く世界的なレベルで考えたいとの主催者の思いが込められております。
登壇者には、いま震災と原発を語るのに最もふさわしい多彩な方々が一堂に会し、総合検証を行うことといたしたく存じます。
基調講演には、『中村屋のボース』で大仏次郎賞・アジア太平洋賞を同時受賞され、また政治問題について積極的な発言を行われている新進気鋭の論客、中島岳志・北海道大学大学院准教授にお願いいたします。
続いてのパネルディスカッションでは、まず遠藤勝也・福島県双葉郡富岡町町長に、原発問題の最前線で指揮をとられている現状報告と、貴重な経験をお話いただきたいと思います。
引き続き片岡龍・東北大学大学院准教授には震災後、被災地をまわられた経験と有識者の立場から、今回の問題点をあらためて明確にしていただきます。
また福迫昌之・東日本国際大学経済学部長、兼地域経済・福祉研究所所長には、いわきから見た震災と原発の意義について論じていただく予定です。
また主催者側として、コーディネーター役を先崎彰容・東日本国際大学東洋思想研究所准教授にお願いし、学問と、震災・原発という現実とを架橋する、確実な議論を引き出していくよう努めてまいります。
東日本大震災がもたらした課題は、いまだ解決には至ってはおりません。我々は、震災を教訓に未来志向をもって、新たな道筋を照らし出すシンポジウムの開催に尽力したく存じます。皆様には何とぞご高察のうえ、ご支援・お力添えを賜りますよう宜しくお願いのほど申し上げます。

                                     「震災から一年」シンポジウム実行委員会

 

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シンポジウムに関するお問い合わせ:総務部 0246-35-0415

 

※ 終了予定時間が16時40分に変更になりました。

 

韓国の成均館大学校及び成均館訪問

  

 今年712日から15日の4日間、緑川副理事長を始めとする本学代表一行が成均館大学校及び成均館を訪問しました。成均館大学校ではシンポジウム開催に向けた綿密な打ち合わせを実施し、成均館では今年再任された崔根德館長に会い、日本、中国、そして韓国の儒学や思想について談話しました。また、歓迎の意を込めて「奉審(ボンシム)」の儀式を準備。奉審とは王の命令を敬って陵や廟を見守る儀式のことで、緑川副理事長が、位の高い人だけが着用出来るという小豆色の正装に身をまとい儀式に参列する一幕もありました。

 

 

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        均館の大成殿            成均館長 崔根德教授 

 

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 秦審の儀式に参列する副理事長      

 

 本学と均館大学校との友好関係の掛け橋となった徐坰遙教授と会談した緑川副理事長は、会談の中で今回の大震災時の様子を説明した後、徐教授から「天生德於予」という『論語』の一節を贈られました。

 

天がわが身に徳を授けられた」、この言葉は『論語』の述而編からで、李基東成均館大学校教授の訳解によりますと、「徳とは真心を実践できる能力であり、天の意思を実践できる能力である。我々は、生まれながら授けられた徳を、成長しながら少しずつ喪失してしまう。学問を通じて真心が何であり、天の意思が何であるかを自覚できれば、その徳は回復される。天の意思は天地萬物を動かす原動力なので、だれもこれを逆らうことは出来ないことと同じく、徳を回復して天の意思を実践する者には逆らうことが出来ない」、即ち、思いやりを持って他人のために生きることが人間として大切であることを意味するもので、学生のため地域住民のために復旧に取り組む儒学の精神を実践した昌平黌の教職員たちを、この言葉で賞賛し心から歓待したのです。今回の訪問によって大学間とそして韓国の最古教育機関である成均館との信頼関係がより一層、深められました。

 

 6月22日(火)、学内「大成殿」において、大成至聖先師孔子祭」を執り行ない、また、翌日6月23日(水)はいわき芸術文化交流館ALIOS大ホールにて、いわき短期大学創立45周年及び東日本国際大学創立15周年記念式典を開催いたしました。

 本学では、孔子の教えに基づく「儒学」を建学の精神としており、孔子の業績を讃えると共に、この精神を具現化、可視化ともなる神聖な行事として、毎年「大成至聖先師孔子祭」を開催しています。

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     <厳かに神事が行われました>             <玉串奉奠>

 

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 <田久昌次郎理事長あいさつ>              <国外のご来賓の方々と記念撮影>

 

 「いわき短期大学創立45周年及び東日本国際大学創立15周年記念式典」においては、国内外からのご来賓の方々と本学学生及び附属昌平中学・高校の生徒合わせて約1,380名が出席し、第1部で、田久昌次郎理事長・石井英朗東日本国際大学長の式辞の後、渡辺敬夫いわき市長(代理:伊東正晃副市長)、石川忠久財団法人斯文会理事長、小出秀文日本私立大学協会事務局長よりご祝辞を頂きました。また、多年にわたり本学発展のためご尽力をいただいた園部嘉男 教育振興会長並びに鈴木 一 論語素読教室元講師に対し功労賞が表彰され、続いて本学教職員永年勤続者22名が表彰されました。

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 <功労賞受賞 園部嘉男 教育振興会長、鈴木 一  論語素読教室元講師>

 


 その後、韓国重要無形文化財第1号「宗廟祭禮楽保存会」による記念公演、第2部 国立台湾大学 教授 葉 國 良 先生の基調講演と国際シンポジウムが行われました。

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 〈韓国重要無形文化財第1号「宗廟祭禮楽保存会」による公演〉

 

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  <国立台湾大学教授 葉國良先生 基調講演>

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        〈国際シンポジウム〉                             〈国際研究Talk Lounge〉

 

 最後は、会場を移して海外来賓の「歓迎晩餐会」が盛大に執り行われ幕を閉じました。

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 中国安徽大学とは2001年から様々な国際会議やシンポジウムそして学生交流等を通して交流を深めてきました。
 この度は、相互の更なる発展とともに、より実践的な交流関係を樹立にするため、緑川浩司副理事長を訪問団長とする中国姉妹校訪問団一行は今月16日から19日まで4日間の日程で中国安徽省合肥市所在の安徽大学を訪問し熱烈歓迎を受けました。

 

<両校の交流について会談する
 本学校法人
緑川浩司副理事長         <両大学間交流協定更新の為 
 と中国安徽大学牛立文副学長>            再調印式を行いました。>                           
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                             <哲学学部との研究会の後、
<調印式後の記念撮影>               孔子像の前で記念撮影>
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 なお、具体的な訪問内容については本学の東洋思想研究所のホームページにて近日中掲載されますのでご覧ください。

 6月22日(月)学校法人昌平黌と成均館大学校との協定調印式を実施いたしました。
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 東日本国際大学と成均館大学校儒学東洋学部とは1996年6月23日初めて協定を締結し、以来交流を続けており、
昨年には東日大附属高校の修学旅行に研修先として成均館大学校を訪問し、熱烈な歓迎をいただくなど親交を深めています。
 
 
このたび儒学の殿堂である成均館大学校との交流を東日本国際大学だけでなく、いわき短期大学、また大学附属昌平中高等学校・短期大学付属幼稚園も含め、より幅広く進めていきたいとの考えに基づき、本学校法人昌平黌との協定を締結する運びとなりました。 
 
 更に、成均館大学校「東アジア学術院儒教文化研究所」の所長より学術分野の交流を深めていきたいとの要請もいただき、本学の「東洋思想研究所」ならびに「儒学文化研究所」との協定も同時に締結いたしました。
 
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