この度2015年10月1日をもちまして、本学の研究推進部所属のエジプト考古学研究所所長に就任致しました、本学研究所客員教授の岩出まゆみです。
私の専門は古代エジプトの女性史、特に女性の王族、つまり女王、王妃、王女たちに関わるものです。歴史の陰に女性ありとよく言われますが、古代エジプトでは女性は裏方だけではなく、表舞台にも度々登場します。私が学部の卒論で研究したハトシェプスト女王は、女性をファラオ(王)にしないという慣習を破り、自らファラオと名乗って即位し、20年間にわたって君臨しました。女王は近隣諸国とは船団を仕立てて交易を行い、その間エジプトは一度も戦争をしなかったのです。
それは古代エジプト3000年の王朝史の中で唯一の平和な時代なのです。まさにこれが女子力といえるのです。
というわけで、この研究所はエジプトをやりたいという本学の学生にも現地調査への道を開いて参加してもらい、その中からエジプトの専門家が育つことを夢見ています。ちなみに2015年の鎌山祭では前所長の吉村作治学長の50年間のエジプト調査の成果を展示し、500名を超える入場者を数えました。いわきにお住まいの皆さんの中にもエジプト・ファンがたくさんいらっしゃることがわかりました。
やりがいのある仕事です、頑張ります。
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東日本国際大学
エジプト考古学研究所
所長・客員教授 岩出まゆみ